4月17日は、わたしたちTwilioが日本にローンチした、誕生した日です。
毎年この日にあわせて新しい機能発表をしたり、ビジネスコンテストを実施したり、ハッカソンをしたりと、少しずつ形を変えてイベントを開催してきました。提供開始から4年を迎え、年々Twilioをご利用のお客さまも増えていき、さまざまなサービスを支えられていることを嬉しく感じます。
さて、今年の4月17日は、ビジネスコンテスト「Smart Communication Award 2017」をおこないました。
Smart Communication Awardは、Twilioを使った新しいビジネスを生み出すことを目的とした、ビジネスコンテストです。
昨年同様、SMBC日興証券さま、500 Startups Japanさま、そしてKDDI∞Laboさまに協賛&審査員としてご協力いただきました。ありがとうございます。そしてTwilioからは、アジアパシフィックのディレクター Angieと、日本の事業責任者を務める当社 小出が審査しました。
また、今回の会場は事業化を支援したいという両社の思いがあわさり、昨年オープンしたばかりの東京都の施設、「Startup Hub Tokyo」でおこないました。外観はしっかりと「TOKYO創業ステーション」と書かれていますが、一歩中に入るとカフェのような雰囲気で、ついつい商談を忘れてしまいそうな、落ち着いた空間でした。東京駅からすぐという好立地なところもいいですよね。

きれいな外観

木と植物のナチュラルな雰囲気が素敵。
受賞を目指して10作品のプレゼン大会!

発表作品をみていると、その年のニュースや話題になったキーワードが読み取れます。昨年は、金融とITを組み合わせた「フィンテック」に関わる決済関連の作品や、高齢化や過疎地といった社会問題に取り組む作品が目立った印象でした。
今年は、人材不足が起きている流通業界や、プライベート通話の必要性が感じられる作品が注目されていたように思います。
それでは、今回発表された10作品をすべてご紹介していきます!
短くすっきりまとめようと思っていましたが、みなさんの事業ストーリーを伝えるにはこれ以上短くはできない...と思い、読み応えたっぷりになってしまいました。
どうぞ最後までお付き合いください。
●保育士支援プラットフォーム「HOPE STAR」 by HOPE STAR

HOPE STARは、ビーコンを活用した保育士と園児、保護者のコミュニケーションの質を向上させるプラットフォーム。 保育中の死亡事故は毎年増加傾向にあり、過去10年間では143件に及ぶそう。保育士不足による保育士一人あたりの業務負荷増の課題を抱えており、これらをTwilioで解決する。赤ちゃんにビーコン機器を取り付け、うつ伏せ寝や迷子を検知するとTwilioが保育士に知らせる仕組み。保護者への一斉配信連絡機能やオンライン面談なども備え、保育士と園児、保護者にとって安心できる機能を提供する。まずは30園を対象に、試験導入を実施していく。
●「認知症のない世界へ」 - 専門家とAIによる対話型見守りサービス - by 株式会社エクセリーベ

認知症患者の増加に対して、AI(人工知能)を取り入れた対話型の見守り機能を提供するサービス。AIを用いることで、臨床心理士やカウンセラーなどの体話の専門家不足にも対応する。認知症の自治体や家族の身守り負担を軽減し、コストも抑える。将来的には体話内容をビッグデータ化し、認知症予防に最も有効な対話をAIで解決するサービスの実現を目指す。
●「イチコール」 by 地方部活性化委員会 feat. デジタルハリウッド大学院イノベーション産業政策研究プロジェクト

過疎地域での高齢者増加や買い物難民といった状況に、地図と電話で解決するサービス。昔でいう"御用聞き"を実現したソリューションで、地図で選択した場所を中心に、その範囲にいる高齢者に向けてTwilioで電話確認をおこなう。移動販売業者が訪問範囲を指定し、該当家庭の固定電話に着信することで、訪問する前に不在かどうかの確認などが可能。地方議員や地方自治体とともに実現化を目指す。
●「スマート物確」 by ライナフ

不動産管理会社の物件情報を確認して回答する単純業務を、従来の手動対応から音声認識による自動応答を実現するサービス。物件の問い合わせ電話対応に追われる不動産管理業者の課題を、音声認識と自動応答で解決する。これにより、電話対応時間の削減だけでなく、時間外の電話対応もおこなえるようになり、営業機会の損失を防ぐ。担当者は本来の業務である不動産コンサルティングや資産管理といった時間に専念できる。
●「にんしん SOS 相談システム 2.0」 by Rogue1-2-3

Rogue1-2-3は、先日開催したTwilioハッカソンで最優秀賞を受賞した作品です。2日間でプロトタイプを開発し、そこからSCA2017までの約2ヶ月間で、さらに磨き上げ、現在実運用を開始しています。本サービスは、思いがけない妊娠に悩む女性たちと助産師さんや医師とをつなぐ、プラットフォーム。従来の手動オペレーションから、管理や実際の運営までのすべてをウェブ上で操作できる。専用アプリのインストールで電話を含めたサービス機能を提供できるようにしたり、LINEと連携し、時間外の相談にも対応できるように。本仕組みを利用したい企業や学校にも展開し、支援活動の継続につなげるによるサービス提供も目指す。
●「MARBLE」 by MARBLE

初めて訪れる土地で迷子になりやすい人に向けたナビゲーションサービス。地図が苦手な人や、店舗に電話して道案内してもらう人に提供する。そうした状況に、店側はQRコードを発行 or かかってきた電話にTwilioを介してSMSを送信することで、遠隔操作での道案内を実現する。
●「GPSトラッカー」by 株式会社トレイル

国内の宅配便は年間約50億個と言われ、そのうち20%以上は不在による再配達だそう。GPSトラッカーは、増加する宅配物とドライバー不足に対して、一定距離に近づいたタイミングで配達先に自動架電し、在宅確認を行えるサービス。応答なしや不在の場合は配達をスキップすることができ、不在者に対しては再配達を依頼できる仕組み。折り返しの電話には自動で該当ドライバーのIVR(自動音声応答装置)に接続し、ドライバーから配達際までの距離や到着時刻、在宅率などを考慮しリアルタイム更新される。 電話を用いることで、地域や年齢、ITリテラシーに関わらず操作が可能。全自動化と再配達の低減を可能にする。
●「クラウド型電話相談サービス SOUDAN」 by Collaboration SOUDAN Project

JKビジネスや児童買春といった被害者の対人相談援助をおこなうNPO法人で、個人のプライバシーを保ちながら、相談がおこなえるサービスをTwilioを用いて開発。政府で被害の実態調査をおこなうことが閣議決定されて以降、相談窓口への問い合わせは急増し、パンク状態。またSMSやメールでの相談がほとんどで、電話や対人相談に対するハードルも高いのが実情で、現状把握が難しい状況だった。そこを、一部TwilioのREST APIを用い、クラウド型の電話システムを構築。個人番号を知られずに匿名性を保ったコミュニケーションを可能にする。
●「遠隔検診NET 」by 遠隔検診NET

一人住まいや身体が不自由な高齢者を対象に、健康管理や代行業務などを遠隔検診で提供するサービス。対象者への定期的なビデオ問診で、検診データを取得し、対象者の家族などへ問診データを提供する。Bluetoothで自動検診機が作動し、自動でサーバーに転送される。今後は自治体との協業を視野に、サービス提供を目指す。
●「ReVolio」 by iSiD

リアルタイム音声認識機能を可能にするSaaS型コールセンター。通話内容をテキスト化することで、VOC(Voice of Customer)分析やオペレーター定量評価などを可能にする。従来では、何千万円とかかる高額なオンプレミスを導入する必要があり、大規模なコールセンターを有する企業に限られていたが、Twilioによって従量課金型のソリューションを提供する。対応中の音声を逐次テキスト化するリアルタイム音声認識を活用することで、オペレーターの品質チェックや通話内容の分類、NG単語やリスク通話の検出などのテキストマイニングを可能にする。
■受賞発表!最優秀賞は「GPSトラッカー」

最優秀賞には、株式会社トレイルのGPSトラッカーが選ばれました!
実現性の高い事業プランと社会性の高さが評価され、受賞に至りました。最優秀賞受賞者には、各賞金に加え、5月24日、25日に開催する米Twilio社の大規模カンファレンス「SIGNAL」への招待券をお送りしました。
その他の受賞作品については以下のとおりです。
みなさん、おめでとうございます!!
優秀賞 |
にんしん SOS 相談システム 2.0 by Rogue1-2-3 |
優秀賞 |
iSiD by ReVolio |
SMBC日興証券賞 |
「認知症のない世界へ」 - 専門家とAIによる対話型見守りサービス by 株式会社エクセリーべ |
500 Startups Japan |
HOPE STAR by 保育支援プラットフォーム「HOPE STAR」 |
KDDI∞Labo賞 |
GPSトラッカー by 株式会社トレイル |

優秀賞

SMBC日興証券賞 500 Startups Japan賞

KDDI∞Labo賞
最後は参加者のみなさんとの懇親会!無事イベントは終了しました。

最後に集合写真をどうぞ!

最後の最後に......
イベントの事務局として、最後まで精一杯がんばってくれたスタッフに、おつかれさまと感謝を込めて、お花を贈りました。
来年は5周年!ますますパワーアップした姿をお見せできればと思います!!
それではまた!

涙ぐむスタッフ