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Agent Conference 正式リリースのご案内

 

Agent Conferenceアイキャッチ

  • シンプルなAPIでエージェントと顧客を接続
  • 顧客とエージェントのカンファレンス中にエージェントだけに聞こえるコーチング機能を追加
  • エージェントは途中で他の人へ電話を代わることが可能
  • 発信コールからカンファレンスをスタートできるOutbound Conference を追加

これまでベータ版としてご利用いただいていた Agent Conference を正式リリース(GA=General Availability)します。
Agent Conference は Programmable Voice API として提供し、このAPIを使うとコールセンターのようなソリューションを容易に構築することが可能です。
Agent Conference では従来の Conference 機能を拡張し、エージェントが顧客対応を行っているコールに対して、 スーパーバイザー(監督者)を参加させることが可能になりました。

<Conference> 動詞では従来からのConferenceと新しく加わったAgent Conferenceという2種類のカンファレンスを作成できます。前者最大250人まで参加可能な大規模のカンファレンスを想定しており、一方後者はコールセンターの要求に特化した機能を提供します 。 どちらのカンファレンスもミュートや保留といった基本的な機能は共通していますが、Agent Conference では、カンファレンスの中から相手を呼び出して参加させる機能、エージェントだけに指示や指導を行う音声を渡す機能を加えています。

エージェントコーチング機能

Agent-Coaching

コールセンターにとって、お客様へよい体験を提供するためには品質向上が不可欠です。 多くのコールセンターではスーパーバイザーがエージェントの通話をモニタリングし、必要に応じてヘルプに入ります。 単に通話をモニタリングするだけであれば、従来の Conference機能を使い、スーパーバイザーをカンファレンスに追加した後でミュートすることで実現可能でしたが、リアルタイムにエージェントをコーチング(指導)したい場合は、ミュートでは実現できません。

Agent Conference APIのエージェントコーチング機能では、スーパーバイザーがカンファレンスの全参加者の会話をモニターしつつ、うちの一人の参加者、すなわちエージェントにのみ話しかけられる機能(ウィスパー機能と呼ぶこともあります)が加わりました。

エージェントコーチングに使用するAPIは直感的です。 coach パラメーターを使用し、カンファレンス内のエージェントに紐づく通話SIDを指定します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Response>
	<Dial>
    	    <Conference coach="CA1bd06ff67e14ccf3d5ac9ba896305a6b">Support</Conference>
	</Dial>
</Response>

上記のTwiMLはスーパーバイザーをカンファレンスに参加させます。 スーパーバイザーは全参加者の声を聴くことができますが、話しかけることができるのは一人の参加者、つまりエージェント(この場合は CA1bd06ff67e14ccf3d5ac9ba896305a6b ) に対してのみです。

さて、エージェントの顧客対応がうまくいかず、スーパーバイザーに対応を交代する必要が生じた場面を想像してみましょう。 Agent Conferenceでは、このようなワークフローにも対応可能です。 転送APIを使用して下記のようなTwiMLを渡します。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<Response>
	<Dial>
	    <Conference>Support</Conference>
	</Dial>
</Response>

カンファレンスでは、完全なモニタリング・コーチング・割り込み通話といったコールセンター特有の需要があります。現時点ではこれら機能の切り替えには、参加者がいったんカンファレンスから離脱して再接続する必要がありますが、近い将来このプロセスを合理化すべく、カンファレンスから切断することなく各モードを切り替えられるようにする予定です。

Outbound Conference Call API

エージェントが顧客に対して発信コールを行う場合、できる限りスムーズな体験が望まれるものです。 多くのCRMに搭載されたVoIP機能や音声通話APIプラットフォームでは、顧客が応答してからエージェントに接続されるまでに遅延が発生することが多いため、放棄呼の増加につながる懸念があります。この問題に対処するため、
Agent Conferenceでは通話発信用の新しいAPIが追加されました。発信コールをそのままConferenceへ接続する Outbound Conference call APIです。
このAPIには独自のプロパティーがいくつかあります。 これまでのように通話を発信してから、その通話が接続されたらTwilioにTwiMLを取得させ、そこでConferenceへ入れるといった手順ではなく「発信した通話がそのままカンファレンスに接続する」ことを記述できます。発信者はカンファレンスに接続したまま、
新規の発信通話の呼び出し音や切断メッセージを聞くことが可能です。 これは「アーリーメディア」と呼ばれています。

 

下記はこのAPIのリクエスト例です:

'https://api.twilio.com/2010-04-01/Accounts/ACxxxxx/Conferences/ACon1/Participants' \ 
-X POST \ 
--data-urlencode 'To=+15624421212' \ 
--data-urlencode 'From=+18180021216' \ 
--data-urlencode 'EarlyMedia=true \ 
-u AC2xxxxx:[Token]

料金

→こちら の料金表をご参照ください。

今後の展望

Twilioはコールセンターのワークフローに特化してデザインされたAPIを提供する唯一のコミュニケーションプラットフォームですが、今後もこの地位に甘んじることなく便利なサービスを追求していきます。Agent Conference については、今後以下のような拡張を予定しています。

  • モニタリング、指導、割り込み通話をTwiMLを使用することなくシームレスに切り替える
  • カンファレンス全体、または個々の参加者に <Say> や <Play> を使用してガイダンスを流す
  • DTMF信号を使用してカンファレンスを準備する
  • ブラウザーからカンファレンスを準備するためのSDK
  • 参加者に「エージェント」、「顧客」、「スーパーバイザー」といったカスタムラベルを追加する
  • エージェントに発信した通話を顧客に接続する単一のAPI(ワンクリック通話)

関連ドキュメントについては、下記をご参照ください。

• 管理画面で →Agent Conferenceをオン にする
→Twilio Docs : Agent Conference
→Twilio Docs: Outbound Conference

まとめ

Twilio 本部
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KDDIウェブコミュニケーションズは、日本初のTwilioパートナーとして常に「開発者目線」を大切にしており、ブログ記事がお役に立てれば幸いでございます。

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